注目されるリノベーション。政府の推進策も後押し。

2017.11.01

ひとつ前のコラム「新興国は新築神話 先進国はリノベーション」でも触れましたが、最近、政府からも「リノベーション」という言葉が頻繁に聞えてくるようになりました。

ここ数年、地価上昇や建築コスト増による価格上昇を続けてきた新築住宅市場ですが、昨年あたりから中古住宅の人気も高まり、実際に首都圏の昨年のマンション成約件数は、中古が新築を上回ったという調査結果も出ています。

どんどん値上がりする新築の価格に消費者がついていけなくなっていることも大きな理由とみられていますが、それよりも「リノベーション」という価値観が広まってきたことも理由のひとつではないでしょうか。

価値観が変わる。この変化は人間にとって、とても大きな出来事です。潮流が変わります。

リノベーションとは「大規模改修」と訳されます。「リフォーム」が経年劣化した設備や内外装を元の価値に戻す意味合いが強いのに比べ、リノベーションはそれまでその住宅に無かった価値を新しく付加する改修工事を指す傾向です。

よって必然的に間取の変更など工事自体も大規模になることが多いのですが、新しい価値を加えることで、リノベーション前の住宅とは全く違う暮らし方ができる魅力があります。

リノベーション住宅推進協議会が毎年開催しているリノベーション事例のコンテスト「リノベーション・オブ・ザ・イヤー」でも、年々応募作品が増えていることが伺え、認知度や人気の高まりを感じさせます。

一方で政府としても、少子高齢化や人口減少により空き部屋や空き家が増加している、いわゆる「空き家問題」の解決に向けての施策が急務となっており、中古住宅活用の促進のためのホームインスペクション等への補助や、リフォームに対する税制優遇で後押ししています。

新築を買うよりも安い価格で、自分の暮らしに合った新しく快適な住まいが手に入る。「新築神話」と呼ばれてきた日本の住宅市場ですが、いよいよ転換期が近いのかもしれません。