今回は中古物件ならではの魅力についてお話ししたいと思います。中古物件というと聞こえが悪く感じるかもしれません。しかし「立地」ということを考えると、新築物件にはなかなか期待できず、昨今の建築費高騰などの要素を考えたとき立地が比較的良い物件に関してはプレミア価格と言えてしまうレヴェルの価格設定が当たり前の状況になってきています。
それに対して同様の立地、もしくは新築を遥かに凌駕する立地利便性を持つ中古物件には、その立地に対しての相場が適用されることがほとんどですので、流行に影響されず適正な価格での取引ができ、損得が生まれにくい状況にあります。
新築物件に比べ一般的に低価格で購入できるのが中古物件の最大の魅力です。築年数にもよりますが、同じ予算内でより広い住居を手に入れることが十分可能です。また価格が低い分、無理なローンを組まなくて済んだり、ローンの返済期間を短く設定できる可能性もあります。購入価格が安い分、万が一転売する場合の値下がり率を低く抑えられるのも中古物件のメリットの一つでしょう。
購入価格を抑えて、浮いた分で好みのリノベーションを施したり家具を購入したりして、理想の住まいを実現するのも一案です。ただし、ひどく設備が劣化しているなどの理由から、大掛りな修繕を施さないと住めない状況のものは、費用が予想以上にかさむ可能性があるので注意が必要です。また、マンションの場合、築年数に従って毎月の修繕積立金が高くなる傾向がありますので、事前に金額を確認しておきましょう。
中古物件は、新築物件に比べ圧倒的に物件数が多いので、その分、住まい選びの選択肢が広がります。特に「子供の学校の通学区域内に住みたい」「実家の近くに住みたい」などの理由で、エリアを限定して住まい探しをするのなら、中古物件の方が断然有利です。
また、建物のタイプや立地条件のバリエーションが豊かなのも中古物件の魅力。特にマンションで「共有施設にプールがあるマンションに住みたい」「メゾネットタイプのマンションに住みたい」など、希望条件が細かく決まっている場合は、新築で探すよりも中古で探したほうが希望通りの物件に出合える可能性が高いと言えるでしょう。
通常、実際の建物を確認した上で検討できるのが中古物件の良いところです。特に図面やパンフレットではわかりづらい部屋の雰囲気、採光や通風、眺望などを確認できるのは中古物件ならではです。実際の建物の中を見て寸法も測れるので、事前に家具やインテリアの準備ができ、購入後スムーズに新生活をスタートできます。また、新築の場合、近隣の住戸にどんな人が住むのかが事前にわかりませんが、中古物件では近隣住民の様子をある程度確認できます。
また、マンションでは住民の層によってマンション全体の雰囲気が変わってきます。居住者に子供のいる世帯が多いのか、高齢者が多いのか、単身者やDINKSが多いのかなどをぜひ確認しておきましょう。また管理人から周辺環境や管理組合の様子について聞ける点も大きな安心感につながります。